概要
火山の実験室は、火山・鉱物・食べものを入口に、子どもたちが科学的に調べる力を身につけていく、全10回の学びのプログラムとそのアプリです。タブレットの「ふじさん火山ラボ」で溶岩を流し、ねばりけを変えたり、流れる先を予想したりしながら、「くらべるときは、変えるのはひとつだけ」「予想がはずれたら、なぜかを考える」を自分の手で確かめていきます。各回は、火山の精霊「おやまぬし」や食図鑑・鉱物カードのキャラクターがめあてを伝える短い動画で始まり、答えを渡さずに問い返すAIの相棒との対話で、自分の問いを決めます。台所でチョコレートやケチャップを坂に流す実験、桜島 大正噴火(1914年)の溶岩との比較、どろみずの流れ——コンピューターのモデルと本物を行き来するのが、このプログラムの特徴です。
画面
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背景・目的
科学への関心は、子どもに最初から備わった性質ではなく、出会う入口との相性で変わります。食べもの、鉱物のカード、火山のシミュレーション、台所の実験——入口をいくつも用意し、「たどる」「くらべる」「どーしてを言う」という3つの学びの動きで結ぶことで、どの入口から入った子も科学的な探究へ進めるようにしたいと考えました。アプリの完了条件は「画面が動く」ことではなく、子どもの学びの記録が残ること。参加者は番号(コード)だけで扱い、氏名などの個人情報はアプリに入れません。
対象
放課後等デイサービス(narZE)の子どもたちと、通信制高校(dosite)の生徒。火山や防災、理科の探究の学びを企画する学校・科学館・地域の方
主な機能
- ふじさん火山ラボ:国土地理院の標高データにもとづく富士山で溶岩を流し、ねばりけ・噴火口の位置を変えて比べる(冷えると止まる溶岩のモデル)
- ミッションとふしぎカード:「止まるまで見る」「場所を変える」と進みながら、「どうして溶岩は止まったのかな?」などの問いに出会う
- ふたご実験:条件をひとつだけ変えた2つの噴火を並べて比べる。変えた条件の数がいつも見える
- 地図に予想 → 噴火 → ずれを比べる。はずれた理由を記録し、予想を直す
- 本物とつなぐ:台所でチョコやケチャップを流す実験の予測と測定、桜島 大正噴火(1914年)の溶岩の広がりとの比較、どろみずの流れへの応用
- 各回はじまりの動画:おやまぬし・食図鑑・鉱物カードのキャラクターがめあてを伝える(答えは言わない)
- AIの相棒「おやまぬし」:答えを渡さずに問い返し、自分の問いと答えを自分の言葉で言えるように支える(同意のある子の言葉だけをAIに送り、名前は伏せる)
- 研究ノート・ふりかえり・自己評価と、記録係の画面(大人の支えの量を記録)。回のあとに記録を確かめて書き出せる
- 会場のオフラインLANでも動く配布パッケージ
今後の発展性
2026年秋から、narZE と dosite で全10回の実践を始めます。実践の結果は、学びの設計と評価の方法とあわせて研究としてまとめ、学校や地域の科学教育で使える形に整えていく予定です。